■ 情報システム開発の問題
【 原因分析 】
大規模システム開発の場合、状況は複雑で、問題も多く、諸要因が混在している為、問題の原因を一つだけに絞って断定するのが難しい。故に、システム開発の前工程であり、全体的に影響範囲が広い「要件定義の不十分」を失敗の理由に挙げるのが、良くあるケースである。
元々、「要件定義」工程は、システム開発の一連のプロセスの中の一つの工程である。故に、「要件定義が不十分」と言うのは、「要件定義」工程に問題、即ち、「要件定義」の工程管理に問題があったことになる。
情報システム開発において、企画段階に作成されるプロジェクト計画書には、開発範囲や開発体制や品質管理等々、プロジェクト全般について詳し く記述されているが、一番重要なマネジメントについては、記述がないのが一般的である。
従って、マネジメントに対する認識を改め、マネジメントの具体的な施策を、プロジェクト計画書に盛り込ませる必要がある。
【 優れたマネジメントとは 】
『優れたマネジメント』とは、「正しく物事を判断して、組織を正しい方向へ導き、プロジェクトを成功させること」である。
プロジェクトマネジメントのPMP資格は、国際的なプロフェッショナルの資格として、優れたマネジメント論理体系であるが、一般的な資格とは異なり、資格を取得するだけでは、実プロジェクトの中で活用出来ず、実践による体験を通じて身に付ける必要がある。
<日経クロステック 2023.11.02> 日本のPMP資格者数は世界5位、その力を生かせているのか
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00166/103000137/
【 指揮統一の原則 】
日本の大規模プロジェクトには、十分に権限が付与されていないマネジャーが多い。実は、権限と責任が曖昧な『集団責任制』とも言える。
大規模なプロジェクトは、「集団作戦」であり、「集団作戦」において、重要なのは、指揮系統である。
著作『戦術と指揮 命令の与え方・集団の動かし方』(作者 元自衛隊陸将補 松村劭)
※ ビジネスに必要な要素を戦術の観点から解説した本
「戦闘の研究の原点は戦術から始まる。ビジネスでいえば、営業マンが顧客と相対して説得する術である。このさい、会社の指揮が統一され、営業マンの価格、納入、製品仕様の決定についての権限と責任を明確に」
「戦いにおいては、一人の指揮官に指揮をまかせなければならない。知恵半分の二人が協力してひとつの仕事をすれば、一人分の知恵が出ると思うのはまちがいである。そうすると、知恵は四分の一になる。衆知は足し算でなく、掛け算なのだ。戦いでは、「三人寄れば、文殊の知恵」は役立たないことを自覚せよ」 (「指揮の統一」原則)
⇒ 権限と責任が曖昧な『集団管理体制』の下では、「指揮の統一」原則が守れなく、高いマネジメント力が鍛え難い。
■ コンサルティング&人材育成
【プロジェクトコンサルティング】
・プロジェクトの企画コンサルティング業務‐マネジャー及びマネジメント人材選定、開発体制、推進方法等々
・プロジェクトの推進コンサルティング業務
【マネジメント人材育成】
・プロジェクトによるマネジメント人材育成
■ DX変革人材育成
【趣旨】
産業界のデジタルツインを活用した異業界連携により、産業界のイノベーション及び変革を促進し、変革人材の育成及び産学連携を実現する。